そう。
そう。
そう。
色が違うなら色を変えればいいじゃないか。そう気付いた時には人の命が一つ無くなっていて『俺』は真っ赤になっていた。
一人だけ緑の髪を持つ自分。
一族の中で緑は忌み嫌われるもの。
青が欲しかった。青が。青。そう青。青なのに何故だろうか、あの時、そう、一人の男に襲われた時、命を奪った時、血を浴びた時感じたあの快感や興奮よりも先に訪れた、安堵感。
それが 欲しかっタ 。
た。欲しかった。
赤い俺は緑色では無いから赤い俺は赤い俺だから。
青い俺はいないから、赤い俺になってそう緑色をなくしたくて、だから血が欲しくて血が血が血血血血血血血血血血血血血血血血血血......
ソレが 欲しい 。
初めて人から貰った温もりは、そう俺を赤い俺へと変えてくれた。
もっともっともっともっとそう俺は赤く赤く染まって、体の底まで赤になるまで、片手に朱い鎌を握り人から温もりを貰う。
結局『俺』が人だ。『俺』で無ければただの人形だ。
人形は人に遊ばれて飽きられて捨てられた所で文句も何も言いやしない。
でも人は人の温もりがなきゃ生きていけないんだよ。
だから温もりを貰うんだ、人として当たり前に望む事だ、何が悪い。何が悪いんだ。
「奪う事は貴様らもやっているだろうよ。人から何も奪わずして生きていける者などいやしないのだからな。ははっ!!はははははははははははは!!!!!」
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