CDD
ノルディックさんお借りしました。
BL注意。
ポエム表現注意。
カイノルカイ。
起承転結の転に入る直前位でぶちりましたすいません。
ロリが黒、ストラが白なら、カイトは灰色。
皆が傷つくのは嫌だけど、どこかで傷つき傷つけられることは仕方ないと思っている。
それを考える自分が嫌で仕方ないけど、またそれを考えるのも自分。
「え?壊される前に壊しなよ、壊されるの嫌なんでしょ?ん?何?壊したくないの?なら壊さなきゃいいじゃん。俺だって最初から壊れてるモノは壊さないし、てか壊しようないし。まぁでも壊さなきゃカイ君が壊れるだけさ。えー?壊れたくない?全く、我が儘さね。壊すか壊されるかっしょ…は?壊してくれって言われたらどうするかって?俺がわざわざさ、壊して欲しいって言うやつをさ、壊すと思う?簡単さ、『壊されたく無い』って言うまで幸せに浸らせるんさ」
相談相手は、間違えていなかったハズ。
色々な所から「間違えてる!!」って声が聞こえるけどな。
そう、いつも考えるんだ。『人を幸せにする方法』を。
壊す事が出来るなら、治す事も出来ると思っている。だから俺は考えた。
でもどうだ?今俺が出来た事は涙を拭ってやる事だけだった。
『俺を壊してね』
俺はノルの過去を知らない、何も知らない。聞いてもきっと教えてはくれないだろう。
向かってきた波に近付けば、波は引いてゆく。海水は掴もうにも掴めない。
手をつければ、しょっぱい水が付くだけ。そう、今のように。
バラバラになった破片を打ち上げ見せては自らさらっていく。
俺はそれを見るだけしか出来ない。
海水は掴めない。破片は崩れ落ちてしまう。
見守っているという表向きの理由と、馬鹿だから分からないという言い訳を持って、考える事を放棄し俺は見ている。
今のままでいい、と思う俺と
壊れたノルを治したい、と思う俺と
どちらが正しいかなんて考えても無駄。
だってどちらも俺だから。
「俺が壊れるはず無いだろ?頑丈さだけが取り柄なのに」
俺がそう言って笑えば、ノルもヒャハ!と笑う。
「カイくんも元気ハツラツぅ?」
「あぁ、ハツラツハツラツ」
「うそ」
急に、ノルは真面目な顔をして言った。
「泣いてる」
「…え?」
俺が頬に感じたのは冷たい水の感触とそれを包む温もりだった。
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