気になる。
気になる気になる。
気になる気になる気になる!!
「…何、してるんだろう」
非常に気になる!!
仕事が無くなったから更に気になる。
「………」
親父の部屋に突撃したい衝動を必死に抑えるため、近くのぬいぐるみ(クロチェに貰った。最近ちょっとお気に入りな、段々部屋に増えてきたつぶらな瞳の茶色なあいつ)をもふもふする。
もふもふ…あまり変わらない。
いや、部屋に突撃しなきゃならないんだけどな。書類どうしろと。
つい親父のぶんまでやってしまったじゃないか、ついだ、つい。
気になり過ぎて自分のと間違えた訳じゃない、断じて。
「23日、か」
21日だったらゴツイ日だよなぁ。
5月21日、『ゴツイ』日。
……………ピンクの変な奴が頭を掠ったのはきのせいにしておこう。ただの変態男だ。あいつは苦手だ、何か苦手だ、青フンに似てるから更に苦手だ。
想像の中でも近付いてくるな桃フンめ。
「…はぁ」
ちょっと落ち着いた、桃フンのお陰だ、礼は言わない桃フンだから。
…駄目だやっぱり、気になる。
「公私混同、し過ぎだろ…」
ワーカーホリック気味の親父にとってはいい事か。いいぞもっと来いおっさん。
取り敢えず、書類位は持って行こうかな。ついでに残った親父の仕事も(俺じゃ出来ないやつ)。
少しはおっさんにやらせてろ、印鑑押す位出来るだろ。
ノックをする。
「…あれ?」
へんじはない。いないのか?
ドアを開ける、鍵は掛かっていない。
「おい親父、書る……………………」
バサバサ…
バタン!!
五秒後には部屋に鍵を閉めてベッドで布団を被って丸まっていた。
俺は何も見てない、聞いてない、うん見てないぞ。
書類は置いて(落として)きたし、俺の本来の目的は果たした。
……今なら、寝れる気がする。
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